お知らせ

2015年12月08日

第三十五回「坐禅・法話会」を開催致しました

去る11月30日、萬徳院釈迦寺船橋中央に於いて、第35回座禅法話会が開催されました。今回は「仏教美術」という題材の3回目として川井亮證師と平野将祐師の御二方に御法話をいただきました。

第一座 川井亮證師 「変わらない教え」
私たちが普段お唱えしているお経の中には、たくさんの仏様が登場します。
仏像とは、それらの仏様を目に見える形にしたものです。
お釈迦様が入滅されてから、五百年から六百年の後、現在のアフガニスタン東部からパキスタン北西部にかけて存在したガンダーラ地方、あるいはマトゥーラ地方で、はじめて人の形としての仏像が作られたと言われています。
それらの仏像、あるいは経典は、シルクロードを経て中国に渡り、さらには日本に伝わりました。
現在の日本では、外国から伝わったもの、日本で作られたもの、様々な表情の仏像を目にすることが出来ますが、姿かたちは違えども、その本質である、仏様の説かれた教えが変わることはございません。
その教えに触れ、仏様とのご縁が進まれますことを祈念し、お話を終わりたいと思います。

第二座 平野将祐師 「蔵王権現の心とすがた ― 三井記念美術館『蔵王権現と修験の秘宝』展に思う ― 」
11月3日まで日本橋三井記念美術館において『蔵王権現と修験の秘宝』展が行われました。日本独自の山岳宗教「修験道」に基づく仏像、曼荼羅、神像、経筒、経箱、鏡像、掛け仏など吉野 金峰山、鳥取 三仏寺(投げ入れ堂)の秘宝が一堂に展示されました。特に各山に伝わる修験道の本尊「蔵王権現」の霊像は注目すべきものです。
「権現」とは「仮にあらわれた姿」を意味し「仏」が化身した「神」の姿と言えるものです。蔵王権現のお姿は修験道の開祖、役行者が「感得」したとされる最も深い秘密を体現する本尊なのです。伝承には、役行者が末世の衆生を救わんと金峰山において仏に示現を求めた事に由来します。誓願し祈りを奉げられた役行者の眼前の先ず釈迦如来が姿を現し、続いて千手観音、次に弥勒菩薩が現れたそうです。しかし役行者は人々を救うにはいささか優しい慈愛の御姿であると満足せず、なおも祈り続けられました。三尊は合体し、轟音とともに恐ろしい姿の蔵王権現が出現したのです。その御姿は青黒色の身色、憤怒の表情で牙をむき、左手は剣を表す印を結び腰に当て、右手には密教法具「三鈷杵」を握り突き上げ、左足は大盤石、大地を踏みしめ、右足は天を蹴り上げる形をとります。三鈷の冠を着け、火炎を背負う凄まじい姿です。「これぞ我が意を得た」と役行者はその姿を吉野の桜に刻み、勧請されたのが由来です。
役行者の深い祈りにより見出された霊像が「蔵王権現」であり、この宗教的境地を「感得」と言うのです。
今回に展示でも荒々しい「山のホトケ」達が沢山集合しました。綺麗、美しい、温和な、神々しい仏像とは対極にあると思われます。しかし厳しい自然の中に育ち、悠久の時を経て、成るべくして神仏を現した「霊木」たちの新たな姿ととってはいかがでしょうか。
山川草木、森羅万象にすべて神が宿り、仏性を内包すると考えた日本人の心の風景に触れるまたとない機会となったと思います。

次回の開催は12月30日(水)です。今年の締めくくりに、釈迦寺の門主、竹田明秀師よりご法話をいただきます。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

第三十五回「坐禅・法話会」 第三十五回「坐禅・法話会」 第三十五回「坐禅・法話会」

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