「厄除大祈願会」を厳修しました

謹んで初春のお慶びを申し上げます。本年も皆様と共に歩んでいけますように精進致します。よろしくお願い申し上げます。
さて、新年を迎え、萬徳院釈迦寺各院に於いて、「厄除大祈願会」を厳修しましたことを御報告申し上げます。

船橋中央
寒い中ではありましたが、昨年よりも多くのご参列を頂きました。山内の僧侶一同による読経、太鼓、錫杖が鳴り響く中、世界平和や皆様の心願成就を至心に御祈願致しました。
また、本年からは併設されたエンジェルペット霊園のほうでも午後一時より御祈願致しました。

船橋中央2 船橋中央3 船橋中央1

小室
午前十時から釈迦寺小室大本堂において、山内僧侶一同出仕のもと厄除け大祈願、修正会を修行しました。当日は晴天にめぐまれ、百名ほどの参拝者がありました。参拝者全員で般若心経を大声で唱え、一年の多幸を祈願しました。また一人一人に、除災招福のお加持がなされました。
その後、午後二時からは護摩堂において、竹田明秀門主による息災護摩の秘法が修行され、祈願申込者の諸願成就を祈願しました。護摩は三日間修行されました。

小室3 小室2 小室1

稲毛
平成二十七年元旦午前十時より「修正会」を厳修致しました。
多くの方々に御参拝頂き、一年の初めにそれぞれの祈願と合わせて、国家の安泰・平和をお祈りいたしまた。

又、式の最中には僧侶の力強い「般若心経」の読経の中、五体加持が行われました。
また、申し込まれた祈願札は七日以降に御手元に御贈りします。大切に護持して頂き、神仏の御徳とともに実りある一年を御過ごし下さい。

稲毛2 稲毛3 稲毛1

船橋中央ペット霊園

船橋中央ペット霊園1船橋中央ペット霊園2

去る12月30日、萬徳院釈迦寺船橋中央に於いて、第25回座禅法話会が開催されました。今年一年の最後を迎えるということで、今回は「除夜の鐘」という題材で、田久保明賢師と平野将祐師の御二方に御法話をいただきました。

第一座 田久保明賢師 「節目を迎える」
お寺にある大きな鐘を大みそかの日に108回ならすことを除夜の鐘と言います。まさに一年という節目を迎えるところであります。
この除夜の鐘の108回は、いくつか謂れがあるのですが、一番よくいうのが、108の煩悩を除く為にうつと言います。
しかし、除夜の鐘で本当に煩悩無くなるでしょうか。
実際にはそうはなっていないと思います。鐘の音を聞くだけで煩悩が消えるなら誰も苦労しません。しかしながら、では、なぜ煩悩が消えるというような説がいまだに説かれているのでしょうか。
これは、大みそかに鳴る、という部分が肝になると思います。つまり、今年一年の終わりをお知らせするという部分が、煩悩の除かれる感覚と結びつくのではないでしょうか。
除夜の鐘が鳴る時、一つの区切りを迎えて、また新しい一年を迎えます。特にそのことを意識して年末を迎えてみますと、今年一年、こんなことあったな、あんなことあったな、それらの思いを過去のものにすることができ、気持ちも新しくなります。その中で、煩悩を生む原因となった、いらだつ出来事や、悲しい出来事をも思い出として変えてゆくから煩悩も共に無くなったような気持になるのでしょう。
一つの節目、という雰囲気こそ煩悩を除く一番の要因であるといえます。
除夜の鐘をきっかけに、今年一年のお別れと共に、煩悩ある自分も一緒にお別れとして、皆様が新たな気持ちで一年を迎えられます様に。

第二座 平野将祐師 「梵鐘の功徳 ―除夜の鐘に思う―」
大みそかの夜の事を除夜、除夕、大年、年越し、年の夜や大晦(おおつごもり)と申します。
古きを除き、新しき年を迎える瞬間です。昔は太陽が沈んだ瞬間から新しい年が始まるとされていました。午後24時(午前0時)が1日の終わりと言うのは意外に新しい考えです。
「除夜の鐘」の風習は有名ですが、日本独自のものです。中国にも鐘を打つ文化があります。しかし年末に打つ事はしません。
インドには「鐘」自体が無かったようです。
『平家物語』の有名な「祇園精舎の鐘の声―」の書き出しは実は「存在」しなかったのです。
そもそも「鐘」「梵鐘」とはいかなる功徳があると考えられているのでしょうか。
寺院生活、僧侶の日常は鐘に始まり、鐘で終わると言えます。行く、止まる、座る、伏せるこれらの立ち居振る舞いを「四威儀」と言い、細やかな規定があります。梵鐘、半鐘や板木などの鳴り物がすべての動きを取り仕切ります。
一例を上げますと鐘を打たんとするものは合掌し偈文を唱え打ち始めます。偈文の意訳に

一打鐘声 一打の鐘の声を以って、
当願衆生 まさに願わくは衆生をして、
脱三皆苦 迷いの世界の一切の苦しみから脱し、
得見菩提 悟りの境地を見ることを得さしめ給え。

鐘の響きは仏様の声であり、経文と同じ力を持つのです。鐘の声で死者は救われ、生きている私達には迷いを覚まし、仏様との縁を結ぶ契機を与えてくれるのです。旧年の罪科を反省し、新年を清々しく迎える為に108の鐘の声を最後まで聞きたいものです。

次回の開催は1月30日(金)です。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

第二十五回「坐禅・法話会」1 第二十五回「坐禅・法話会」2 第二十五回「坐禅・法話会」3

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