第二十六回「坐禅・法話会」を開催致しました

去る1月30日、萬徳院釈迦寺船橋中央に於いて、第26回座禅法話会が開催されました。夜中には雪が降るような悪天候のなかではありましたが、今回は「涅槃」という題材で、川井亮證師と髙田良海師の御二方に御法話をいただきました。

第一座 川井亮證師 「自灯明 法灯明」
お釈迦様は、旧暦の二月十五日に入滅されたと伝わります。
そのさい、心の拠り所を失うことを悲しむ弟子に示された最後の教えが、「自灯明、法灯明」でした。
「他者を頼らず、みずからをより所とし、法をより所とせよ」とのお言葉は、誰しもが持つ仏性と、真理こそが、修行者の進むべき道を示す灯であるとの尊い教えです。
涅槃会を迎えるにあたり、仏様への敬いの気持ちを一層深め、ご縁の深まりますことをご祈念いたします。

第二座 髙田良海師 「涅槃会にちなんで―「涅槃」の語義―」 
お釈迦さまは35歳のとき、縁起、無常、無我と教理づけられる、ものごとの真実のあり方にめざめ、煩悩を滅尽し、苦の滅を実現して、涅槃を体得されました。
したがってお釈迦さまはその時点で、自らの死、生死からの解脱を選択することもできたのです。しかしお釈迦さまは、それ以後80歳まで、教えを説くことを通して、自らの生涯を他者の救済のために費やされました。それは入滅の間際まで説法を行っていることからもわかるように、決して変わることはなかったのです。涅槃とは「ローソクの炎が吹き消される」ように、煩悩を滅し、苦を脱することで得られる安らぎ、静寂な心身の状態を表わしますが、その状態からは「無我にして、大我」とも表現される自在なる活動、すなわち知恵に裏付けられた、揺るぎない慈悲の活動が展開されるのです。
私たちも煩悩を滅すると、安らぎが得られ、ものごとに対してやさしい人間になれます。「涅槃」には「寂滅為楽」に加えて、「大我」という積極的な一面が指摘されるのです。

次回の開催は3月30日(月)です。2月は開催致しませんのでご注意くださいませ。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

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